内科・消化器内科・内視鏡内科
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〒562-0036 大阪府箕面市船場西三丁目6番32号 箕面船場クリニックビル302号室
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マンモグラフィの白と黒
マンモグラフィでは乳腺が白く、脂肪が黒く写ります。
若年者の方が乳腺の占める割合が多く、高齢になるに従って乳腺が脂肪に置き換わっていくため、脂肪の占める割合が多くなる傾向にあります。
そのため乳腺のしっかりしている若年者のマンモグラフィは白く、脂肪の多くなった高齢者のマンモグラフィは黒く写る傾向にあります。
乳がんは白?黒?
さて、乳がんはマンモグラフィでどう写るでしょう?
乳がんはマンモグラフィで白く写ります。つまり、乳がんは白色で写る乳腺の中に白色の病変として発見されます。
マンモグラフィでの病変の見つけやすさ
乳がん検診では乳腺がしっかりしていると背景が白いマンモグラフィの中に白い乳がんを探さなければなりません。一方で脂肪が多くなると背景が黒いマンモグラフィに写る白い乳がんを見つけることになります。
つまり、乳腺の濃度が低ければ(黒ければ)乳がんは見つけやすく、乳腺の濃度が高ければ(白ければ)乳がんを見落としやすくなります。
【不均一高濃度】と【極めて高濃度】には詳しい検査が必要
乳腺の濃度の高い【不均一高濃度】と【極めて高濃度】の方には、見落としを防ぐためにより詳しい検査が必要になります。
それが、乳がん検診で40歳台では2方向、50歳以上では1方向にしている理由です。
また、乳腺の濃度の高い方には乳腺エコーを追加することで乳がんの検出率が上がると言われています。
現実には?
しかし、乳房の構成は個人差が大きく、若年者の脂肪性乳房や高齢者の高濃度乳房も決して珍しくはありません。
では、50歳以上の高濃度の方にもれなく2方向の撮影を行うためにはどうしたらいいでしょうか?
1方向を撮影してから乳房の構成を判断して、高濃度であればもう1方向追加し、さらに乳腺エコーを追加すればよいでしょう。しかし、現実には、マンモグラフィ撮影の間にこの判断を行うことはほぼ不可能と考えます。
大石クリニックでの取り組み
そこで、当院では全乳がん検診被験者に対して2方向の撮影を行っています(マンモグラフィによる被曝による弊害はほとんどないとされています)。
さらに、当院ではマンモグラフィに異常を認めなかった場合でも、後日乳房の構成を被験者全員に結果の報告とともにお伝えして、乳腺エコーを追加して頂くようお勧めしています(総合判定2-1)。
また、過去に一度も乳腺エコーを受けたことのない方には、乳房の構成にかかわらず乳腺エコーを追加して頂くようお勧めしています(総合判定2-2)。
PDFファイルはこちら→乳房の構成と乳がんの見やすさ ~大石クリニックでの取り組み~