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大腸内視鏡検査時の麻酔に対する考え方

大腸内視鏡の際の麻酔の使用については、検査で感じる「痛み」、すなわち内視鏡の挿入方法をご理解頂く必要がありますので、まず当院での大腸内視鏡の挿入方法について説明させて頂きます。
当院では大腸内視鏡の挿入を「無送気軸保持」という方法で行います。これは「大腸を空気で膨らますことなく、カメラの軸を直線に保持したままで大腸のヒダをたぐり寄せつつカメラを進める」大腸内視鏡挿入法です。
医療関係者が大腸内視鏡で感じる痛みを患者様にご理解頂く際に「カメラが曲がり角を通る時にどうしても痛みが発生してしまいます」と説明することが多く、実際にそのような説明を受けた患者様もたくさんいらっしゃると思います。当院でも同様の説明をさせて頂いていますが、「無送気軸保持」は、この「曲がり角」を直線に近い状態にしてからカメラを通過させるため、痛みが発生しにくいと言われています。
しかしながらまれに「無送気軸保持」での挿入が出来ない患者様もいらっしゃいます。例えば、過度な肥満体型、過度な痩せ型、腹部手術歴のある患者様などでは解剖学的な理由で無送気軸保持での内視鏡挿入が困難になる確率が高くなってしまいます。このような患者様で、無送気軸保持での内視鏡挿入が出来ない場合は、残念ながら痛みを感じさせてしまうことがあります。
当院ではほぼ全ての大腸内視鏡検査において「無送気軸保持」での挿入を成功させていますが、前述のような理由で痛みを感じさせてしまう患者様が一定程度いらっしゃるのも事実です。このような患者様にとってはどうしても発生してしまう痛みを、寝ることによって「感じさせない」麻酔は、検査を楽に終わらせる手段としてとても有効な方法になります。
当院では初回の大腸内視鏡の際には、全員に麻酔を使用して寝ていただくことをお勧めしています。8割以上の患者様で痛みを感じさせない大腸内視鏡挿入が出来ていて、実際には麻酔をそれほど必要としないのですが、実際に検査を行ってみないと、どの程度の痛みで検査を終えられるかどうか分からないからです。もし、初めての大腸内視鏡で痛みを生じる2割に入りことが分かり、麻酔を使用せず記憶に残るほどの強い痛みを感じてしまうと、2回目の大腸内視鏡が必要になった場合に、その記憶が次の受診機会や検査を行う適切なタイミングを逃す原因にもなり得ると考えます。2回目以降の大腸内視鏡で麻酔を使用するかどうかは、初回の内視鏡の挿入方法や痛みの程度をご説明いたしますので、患者様のご意見とともに麻酔の必要性を十分に考慮して決めさせて頂ければと思います。もちろん、初回から麻酔の使用を希望せず、起きたままで検査を受けて頂くこともできますし、麻酔は使用せずに検査を始めて、検査中に痛みを感じる場合のみ途中から麻酔を使用して寝て頂くこともできます。また、痛みが全くない内視鏡挿入ができることが分かっている患者様でも、「怖いから」という理由で麻酔を使用して寝て頂くことも可能です。
このように当院では過度な麻酔の使用は避けつつ、必要十分な麻酔を使用し、患者様のご希望に応じて、麻酔の使用を柔軟に決めさせて頂いています。患者様が必要にときに必要な検査を受ける妨げになるような内視鏡検査に対する悪いイメージをお持ち頂くことのないように麻酔を適切に使用して、その効果を最大限に活かしていきたいと考えています。
大腸内視鏡の痛みや麻酔の使用について不安をお持ちのかたは、お気軽にご相談下さい。